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『ギルモア・ガールズ イン・イヤー・ライフ』感想 スターズ・ホローにおかえりなさい!

現在Netflixで限定配信されている『ギルモア・ガールズ』の10年後を描いた続編『ギルモア・ガールズ イン・イヤー・ライフ』

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同じくNetflixに上がっていた全7シーズン分を完走しすぐに観ました。

 

スターズ・ホロー!

スターズ・ホローやで、みんな…!!

 

完走し終えたのが数日前の私が言うのも変な話ですが、10年の月日を経ても変わらずそこにいるスターズ・ホローの面々とその暮らしぶりに胸が安心感で溢れました。

ローレライもローリーの早口も、美人さも健在。

リアルタイムで追っていた人にとっては発狂ものの懐かしさだろうなあ。

 

『ギルモア・ガールズ イン・イヤー・ライフ』あらすじ

ローリーの就職が決まりスターズ・ホローを去ったシーズン7から10年後。

そんな記者としてキャリアを伸ばしつつある32歳のローリーが里帰りするところから物語は始まります。前より大人になった(老けた)キャラクター達と少しずつ変わった日常。

母ローレライはホテルの運営やルークとの結婚について。

娘ローリーは記者としての生き方や恋人について。

祖母エミリーは夫リチャードを亡くして一人となった今後について。

懐かしの面々とともに、それぞれの”ギルモア・ガールズ”の今を描いています。


ギルモア・ガールズ:イヤー・イン・ライフ 予告編 - Netflix [HD]

1話90分、春・夏・秋・冬を描いた全4話構成。

 

 

再集合したオリジナルキャスト達!

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『イン・イヤー・ライフ』の最大の魅力に、あのスターズ・ホローが帰ってきた!という変わらなさがあると思うのですが、大きな役割を担っているのがオリジナルキャスト陣の再集結

これでもかというほど出てくるオリジナルキャスト達が、さも当たり前のようにスターズ・ホローで過ごしているという姿…!

こんなんずるいわ。

カークやテイラー、バベットにミシェルなどの登場は想像できたけど、ローリーのクラスメートやレーンのバンド仲間やらまあもう数え切れないほどのメンバーが勢ぞろいしています。ポール・アンカ(犬)も健在!!あ、あとあの路上ギター弾きもね!

私的には何故か一番ルークの娘、エイプリルの登場にうおおおと燃え上がりました。

エイプリル、めっちゃええやん…!!!

そしてベテラン勢の元気さには胸が熱くなるものがあった…。

 

ローリーの歴代彼氏、大集合

オリジナルキャストの再登場、ということで一番盛り上がるのがローリーの彼氏ですよね、ですよね!

ディーン、ジェス、ローガン、全員出てくるギルモアサービス精神。

というかさすがに狭いぞスターズ・ホロー。

10年経った姿を見るとローリーの女力に改めて圧倒されます。垢を煎じて飲みたい。

3人とも若者特有のヒョロヒョロ感がなくなり、いかにも外国風イケメンなマッチョになっておられましたが、面影やしゃべり方はそのまんま

なんかこう、ウエディングドレスで谷間をチラ見せしてる福原愛ちゃんを見たような「こんなに大人になっちゃって…///」みたいな。

逆に「神木隆之介まじイケメーン!」と騒ぐJCに「お姉さん彼の小さい頃知ってるんだードュフフ」と自慢してやりたいみたいな。

今やディーンは『スーパーナチュラル』でメイン張ったり、ジェスは『HEROS』でメイン張ったりするほどの人気俳優だし、すごいもんや。

中でも特に私がハートをやられたのがジェス

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前シーズンでは(断然ディーン派だったので)なんとなーく見ていたジェスが、めっちゃイケメンになっていて今回のローリー元カレ3人衆の中ではダントツで好感が持てました。ルークに対する程よい距離感と生意気だけど拭えない良いやつ感がいいぞ。

 

そして4話中最も出番が多かったローガン

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顔、若っ!でもマッチョ…!

役柄的には全シーズンでも今回のシーズンでも食えねえ野郎感は健在。

彼は今後もこうやって金と女に富みながら生きていくのであろう。

 

相変わらず溢れ出るパリス感

このキャラに触れずにはいられません。

パリス・ゲラー。あんた最高だよ。

トレードマークのブロンドのロングヘアーから一転、ベリーショートになり男前度が5割り増しくらいになって再登場した彼女。

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婦人科医としてバリバリ働く傍ら2児の母としてもバリバリ。もう、バリバリ。

10年の月日を感じさせないパリス感。

肉汁のごとくドバドバ溢れ出すパリス節。

クァーッとビールでも煽りたい気分ですわ。

ここまで完成したキャラというか演技って他のドラマでも類を見ない気がする、それを10代で完成させてたライザ・ウェイルさんの恐ろしさよ。思い返しても登場初回からクッソパリス100パーセントだもんなあ。

何が言いたいかというとパリスは最高だということでした。

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特にチルトンに帰った「春」は最高。

パリスがメイン級に出演してくれてて良かったです。

 

 

もっと出番が欲しかったキャラクター達

ほぼほぼ満足な『イン・イヤー・ライフ』に不満があるとしたら、ある人物の登場があまりに少なかったこと。

そう、スーキーである。(プラス、ジャクソン)

 

全7シーズンを通し堂々のメインキャラとして人気も相当あったであろうローレライの親友スーキーが今回は最終話のラスト数分にしか出てこない。

つらい。

今や大人気女優であるメリッサ・マッカーシーも当初「オファーがなかったから出られない」と呟いていたそうですが、何があったのかわからんが、つらい。

ホテルの協同経営者なのに、ローレライの相談相手なのに、物語のポヨポヨ要因なのに…!

そりゃあミシェルだってホテルやめるとか言い出すわよ!

お偉いさんの間で何があったのか真相は闇の中ですが、もしまた続編があるならスーキーの活躍を望みます。

 

日本語声優もお馴染みの面々

ギルモア・ガールズといえば、ローレライやローリーを主とするキャラクターの早口が特徴的。

そんなセリフ量と小ネタの多さを逃したくなくて、普段洋画は絶対字幕派の私も前回のシリーズは字幕・日本語吹き替えを半々の割合で観ていました。

で、今回の10年ぶりの続編。

あの声に会いたくて今回も一度字幕で観た後に吹き替えで観て観たんですが。

そのまんまじゃねーかー!!(感動)

ウィキがなかったので確認できないのですが、サブのキャラ含めほぼ全員そのままなのでは…?キャラクター特有のしゃべり方もそのまんま。

声優さん達の「10年のブランク?へっ、こちとら長年レギュラーでやってきたんでい!」という愛を感じました。パリスとかまじ最高だよ。

 

 

『ギルモア・ガールズ』が映す「今」という時代

相変わらずパティは子供にダンスを教えてるし、相変わらずカークは変な仕事してるし、相変わらずよくわからない独特のお祭りを開催しているスターズ・ホロー。

でもそんな街や周りの人々にも2016年という現代の姿が見えてきます。

 

道に迷う30代達

今回キャリアと恋愛という面で大きな岐路に立たされ悩み続けるローリー。

私たち同様ローリーの周りの思う「ローリーはできる」「ローリーはいい子」というある種の呪いみたいなもので。順調だったはず人生がどっちつかず、何がしたいのかわからなくなっている姿は観ていて非常につらくなりました…。もっと甘えてもいいんだよ、休んでいいんだよと言いたい。ただローガンには甘えんなよ☆

スターズ・ホローの「30代組」とかいう出戻り集団が変にリアルで怖かった。

なんだかんだ、若くして結婚妊娠し貧乏だしバンドとしては成功していないけれど心から音楽を愛して生きるレーンとザック達が幸せそうに見えました。

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ローレライと不妊治療

結局治療には至らないし、メインなるほどのテーマでもないけれど、リアルだなと。

不妊治療という言葉と、パリスの登場を絡めたかったご都合だったのかなとも思うのですが、ギルモアにも現代感が押し寄せている…とひしひし感じました。

 

ザ・古典的な妻、エミリーのセカンドライフ

”ギルモア・ガールズ”の1人であり作中大きな魅力を放っていたローレライの母でありローリーの祖母、エミリー・ギルモア。

今回のシリーズでも欠かせない大きな役割を担っていました。

長年連れ添って来た夫リチャードを亡くし、独り身になったエミリーは孤独のまま身辺整理を始めます。

私、リチャードおじいちゃまとエミリーおばあちゃまのキャラの濃さが本当に大好きで。

礼儀と伝統を愛し規則正しく厳しく生きていきたエミリーが、リチャードを亡くしどうなってしまうのかと、もはや家族のような気持ちで見守っていたのですが、最後に選んだ「新たな人生」の選択にはぐっとくるものがありました。というか泣いた。

夫を生涯愛しつつ、「自分のための人生」を歩んで行こうとする姿に新しいシニア像のような清々しさを感じました。はあ、まじよかった。

エミリー役のケリー・ビジョップという女優さんが真に魅力的なんでしょうね。エミリーのパワフルさが1ミリも衰えてなくて登場からゾワっとしましたw

あと身辺整理のシーン、これは笑うわ。

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こんまり先生すげーっw

 

他にもルークの食堂にwifiを求めて人が来たり、同性愛者を集めてパレードしたいとテイラーが提案したり、ちょこちょこ現代を反映させようとしている点が良くも悪くも10年という月日を感じさせました。良くも悪くもね。

 

 

『ギルモア・ガールズ』の魅力

最後に。

私はこの作品の魅力は、日常をただただ描いている点だと思っています。

近所で次々起こる殺人事件も大恋愛も大爆笑も笑い声のSEもない。

スターズ・ホローという小さな独特の文化を育む街とそこで生きる人々の日常を眺め、それがいつしか観ている私たちの日常になっていく、そんな心地よさがこのドラマにはあって。

だからこそ今回の『イン・イヤー・ライフ』という形で続編ができたこと、その内容に大事件という大事件がないこと、また日常が続くことの安心感に非常に嬉しくなりました。

このまま、なんとなーく、永遠に見続けていたいのになー。

 

ラストのローリーの爆弾発言を見ると、また続編を作る雰囲気もありつつ。

でもそれ以外はうまく4話でまとまっていたし、ベテラン勢も多いので今回で終わってもいいのかなとも思いつつ…。

『ギルモア・ガールズ』のタイトルの意味も良かった。これなんて『ロード・オブ・ザ・リング』?

いろんな意味で無理はしないで欲しいけど、たまーにまた、私たちをスターズホローに帰らせて欲しいなと思います。

 

大好きなドラマが人生に増えてよかった。

全7シーズン完走してよかったっす。

 

ギルモア・ガールズ 〈ファースト・シーズン〉 [DVD]

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