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ネタバレ感想『ジャングル・ブック』 

こんにちは。プ二子です。

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 雑コラ

ジャングル・ブック』ネタバレ感想です。

 

当日に勢いで書いた感想はこちら

rscl.hateblo.jp

 

 以下ネタバレです。

 

モーグリの火と「受け入れる」ということ◆

鑑賞後、興奮を共有しようとしたところ、同伴者が言いました。

モーグリが火を捨てた後、結局火で殺すのが納得いかない」「ジャングルの住民は怒らないの?」

正直CGの映像圧と「I`m Mowgl! This is my home!」のシーンにあるがまま感動していた私は動揺しました。関係ないですけど予告編の字幕で上記の台詞が「僕がジャングルを守る!」になってるのが気になってしゃなあい。

ともかく動物たちの毛並みとか動きとか濡れた感じとか、オオカミたちの愛おしさとかママの下に隠れるのすごく犬っぽいとかキング・ルーイの「♪Wan'na Be Like You」の「ゆっうっう~」がすごく「ゆっうっう~」だった事だったりを口にしたかった私はそんな疑問を出して脳を冷静にさせないでああ脳が冷静になっちゃうよおぉおと動揺したのです。

 

だから私は答えました。「それが受け入れるってことなんやで」

でも早く興奮した話に戻りたくて適当にそれっぽいことを言ったつもりが自分でも納得がいった。なるほどなあ。

同伴者が一番気にしていたのは、シア・カーンにとどめを刺したものが「モーグリの火」であったことでした。あくまでモーグリはシア・カーンに対して火を捨てたのだし、例えばシア・カーンを殺した火は「村からの飛び火」などであったらモーグリへの非難を逃れられるんじゃない?と。

でも私は、その火が「モーグリの火」であることに意味があると思いました。一度モーグリがシア・カーンに対し火を捨てたことはあくまで「モーグリの意思」のみの話。何か異なるものが入ってきた時に起こる被害は、その本人の意思とは関係なく起こるものである。

バギーラの「人間の戦い方をしろ」の言葉でモーグリは自分の捨てた火ではなく、ジャングルに自分の持ちこんでしまった火、つまりジャングルにおける自分を武器にシア・カーンを殺すことに成功する。ストーリー的には大きな敵が倒れるかっこいいシーンですが、同伴者の言うように結構な範囲で木々が焼かれ、家を失ったり食べ物を失ったりした動物たちもいたはずです。

でもなぜジャングルの住民は火を持ち込んだモーグリを責めないのか。シア・カーンにそこまでする?とか言わないのか。それは動物たちがモーグリを「受け入れる」ことにしたからである。陳腐な言葉を使うと愛ですよ。

新しいもの・異端なものには危険や被害が伴うかもしれない。でもそうなったら皆で助け合おう。森が焼けたらゾウが火を消せばええんやで。きっとそういうことだ。

流石ディズニーだけれど、劇中「一人では危険だ」「群れが大切」という言葉が繰り返されている中、シア・カーンはいつもぼっち。極端で残酷だけど、自分と違うものを受け入れ、仲間にできることが大切なのだということなんだなあと思いました。 

 

◆他に言いたいこと◆

・「死」を恐れない動物たち

犬を飼い始めてから全ての動物が愛おしく思えるようになったせいで、『ジャングルブック』が「わんにゃん大集合SP」くらい終始愛おしかったのですが、その分まっすぐにシア・カーンへ向かっていく動物たちを見て胸がキュイイインと締めつけられました。母オオカミラクシャが「かかりなさい!」というシーン。子ワンワン、失礼、子オオカミたちが、そんなん絶対死んじゃうじゃんって相手なのに果敢に走っていく姿。

きっと、他人に会うだけでおしっこを漏らしてしまう私の犬も家に暴漢が乗りこんで私を襲ったら本能的に飛びかかるんだろうなとかなんかもう、そういう、悲しいような動物ゆえの恐れのなさがね、うん…。

 

・CGなのに実写なカメラの存在

前のブログでも書いたようにうるさいくらい「少年以外すべてCG」であることをアピールしていた今作なので、もうこの川の水も滝の水もCGなんだなー、少年以外すべてCGなんだなーと分かりきって観ている、というか宣伝はそう見せてるのに、かかるシーンがあったんです。水が!画面に!水が、画面に!

何度も言うように水もCGなんだから実写映画のように画面に水滴が掛かってそのままなんてことはないはずなのに。何かで「実写映画に見せかけたCG映画」という表現をみたけれど、こういうさもジャングルで撮ったような演出が面白いなと思いました。

実際、あんな宣伝文句を聞かずに観てたら、「うそ、これ実際ジャングルでどう撮ったんだろう!」と思ったはず。たぶん。

 

最後に、声を当てたキャストとキャラクターの2ショットが超かっこよかったので思わず載せます。

www.cinema-frontline.com

アキ―ラこんな大きいのね…惚れるわ。